直観力と道の選択

人生は決断の連続でできています。
仕事を選ぶあるいは変える、パートナー選び、友達選び、家選び、
などなど、ありとあらゆる大小の選択や決断をしていきます。

自分から選ぼうと思わなくても、
いつかどこかで選択をせまってくるのが人生です。

ところで、チョイスが2つあってどちらが自分にとって
正しいのか分からない時もありますね。
そういう時は、とりあえず道のつづき、つまり未来を想像してみます。
でも、出発地点から未来へつづくえ道を想像したところで、
想像できる範囲はけっこう限られています。
そして、平坦そうに見える道と、途中で視界が途切れて
なんだか怪しげに見える道の2つがあるとします。
こんな時、どうやって決断しますか?
あるいは選択が2つ以上あったら、もっと大変ですね。

ここで登場するのが、直感力です。
理性で判断するよりもはるかに強力な答えを出してくれるものです。

個人的な体験をお話しましょう。

自分がマリンバのソリストになろうと決心したときが、まさに直感頼りだったのです。
普通に、理性的に考えていたら、きっとこの道は選ばなかった可能性があります。

当時、私はオーケストラの打楽器奏者として活動していましたが、
居心地が悪くて、自分の道を造ろう、自分なりの表現方法を
切り開こうと思い立って、ソリストへの道を決心したのがそもそもです。

ところが、この決断は決して易しいものではありませんでした。
なぜなら、自分の専門楽器で実際にソリストになれる人は
ほんの一握りの超狭き門なのです。
そして、私も周りの多くの打楽器奏者から批判されはじめました。

しかし、決心は揺らぐことがなく、むしろどんどんと強くなっていったので、
遂には敵もたくさん作ってしまい、また仕事を回してくれなくなるといった
嫌がらせまで受け、本当に仕事もお金もなくなってしまった時期もありました。

そんな孤独な時間を過ごしていた時でも、自分の直感を信じて、練習を重ね、
ソリストとして通用するまで腕を磨き続けていきました。
腕が上がると、それに比例して自分の心もまた一段と勇気づけられ、
強くなっていくものです。

道を“歩く”というよりも、”闘う”と呼ぶにふさわしい行程に入っていた私には、
失う友人もたくさんいたと同時に、新たな友人もできました。
また、ロストロポーヴィチのように勇気づけてくれる応援者もだんだんと登場してきたのです。
そして努力の甲斐あって、ついに信じ続けていたソリストとしての地位を獲得するに
至りました。
厳しく先が見えづらい道でも、歩いてみると思わぬ贈り物がついてくることもあります。
私の場合は、逞しさというおまけがついてきました。
一方で、平坦そうに見える道が、実はまったく違っていた場合もまたあるのが人生です。

では直感はどうやって獲得し、使える力にしていくのか?

実はそれには健康であることが第一です。
頭の中のごちゃごちゃを取り除いて、できるだけクリアに物事を見抜くための
余裕を全身で作り出す必要があるからです。
何も健康じゃないと直観力が冴えない、というわけでありませんが、
健康であるほうがより直感力のハイパフォーマンスを引き出しやすいのです。

心があくせくしたり、頭が思考で忙しくしている状態では直感も働きにくくなり、
クリアな答えが出てきません。
だから、まずは自分のコンディションを整えることからすべてが始まるのです。

読者のみなさんで、いま、まさに大きな決断をしようとしている方がいたら、
まずは自分の持っているエネルギーをきちんと自分のために使えるようにしてください。
(なぜなら、あちこちでエネルギーの無駄遣いが多いのが現代人の特徴だからです。)
そして、心が平穏な状態を意識的に保ってください。
そうすることでパニックや不安を起こしにくくします。
その状態で、直感を探ってみてください。
きっと、自分にとってもっともふさわしい答えが見えてくるはずです。

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やる気がないときの特効薬

僕はロボットではないので、みなと同じように
時にはやる気が無いときもあります。
でも、様々なメディアや公の場で発言している職業のため、
手を抜くことはできません。
重要な信頼問題に関わるからです。

では、そんな時はどうするか?

実はこの手の質問をよく受けます。

答えは、ただやるのみ。

そっけない答えかもしれませんが、
実はこれが一番「省エネ」な行動の仕方なんです。

つまり「ああ、やる気がない。がっくり・・・。」と思っているうちは、
作業が進まないばかりか、気持ちのエネルギーもどんどん
消耗していってしまうので、その過ごした時間だけ余計に
自分も関わる周囲も重くなってしまうのです。
ただでさえ重たい自分なのに、これ以上鉛のようになってしまったら、
今度、浮き上がるために、異常なまでの体力を使うことになって
しまいます。
その時の大変さを今のうちに想像したら、
余計にぐったりしてしまいますね(笑)。

うわー、それだけはイヤだな、と強く思えば思うほど、
今やろう、という力になるのです。
そして「ひたすらやる」の作業に入っていきます。

これは、悲しい時に楽しくもないのに笑っているうちに
気持ちが明るくなるのと同じ原理です。

やる気がなくても、手は動かしてみる。
作業をしてみる。
書いてみる。
動くうちに作業に集中しはじめて、
やる気云々なんてたいした問題でなくなります。
それよりも作業の内容に少しずつ気が移るからです。

これをくり返していくうちに、次第にモチベーションの欠落自体も
怖くなくなります。
なぜなら、やる気がなくても自分はとりあえず前に進める人なんだ、
という自信がつくようになるからです。
これはすごいことですよ。

告白すると、今週はブログで何を書こうかまったく
思い浮かばなかったのです。
原因はほかの仕事に気持ちを取られすぎて、
こちらにまったく気持ちが向かなかったからです。
それでも、いろいろと書いては消していくうちに、
ある時点で「あ、これだ!」と見えてきて、
あとはどんどん言葉がでてきました。

と、書いてうちに、今週もブログが出来上がりました(笑)。

「とりあえず、やる」手法をいますぐ実践してみてください。
効きます。

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マイペースの弊害

先週8日の日曜日の特別講演会が無事に終わりました。
ご来場のみなさん、本当にありがとうございました。
大盛況でしたね。

武当山でやっていたエクササイズもいっしょにやってくださったり、
参加者のノリがとても良かったです。
今回の講演会は僕が壇上から一方的にお話をするのではなく、
インタラクティブにやりとりをして進行してみたのも良かったみたいですね。

今回のためにわざわざ遠くは新幹線でかけつけてくれた方もいたので、
うまく行ってほっとしています。

実は今回の講演内容を作り込んでいるときに気が付いたことがあります。

それは、ゆっくりな動きと早い動きの両方の理解が
知らないうちに増していた、ということ。

私が稽古をしているのは八卦掌と呼ばれる内家拳です。
これは特に素早い動きを要求されるのが特徴で、
見た目には、ゆったりとした太極拳と対局にあるような印象です。

しかし、はじめから早く動いてしまうと、細かいところが
いい加減になってしまうので、稽古の初期の頃は、
一つ一つの動きをきっちりと獲得したくて、
ディテールの練習のためにゆっくりと動いてました。
すると驚いたことに、師匠は「早く動け」と指示するのです。
動きがあいまいなうちにスピードを追いかけてしまうと、
粗くなってしまいいい加減になるので、
それなりに不満を示したりしても師匠はガンとして
聞き入れません。
ゆっくりとした動きは太極拳だけに許されたものでした。
仕方がないので、指示に従ってなんとか早い動きを
稽古していきました。

しかし、2ヶ月ほど経つと、自然と素早い動きが無理なく
できるようになってきていることに気がついたのです。
もちろん、ディテールはまだ粗いところもありますが、
とにかく、身体が素早く動くのです。
師匠はそれを見て満足そうでした。

そうしてここに来てようやく、師匠がディテールの解説を
するようになりました。
彼の狙いとしては、ディテールに入るよりもまずは
スピードを獲得して欲しかったようなのです。

ゆっくりも早いのも、両方知っていることで
はじめて八卦掌の動きの滑らかさや力強さや
細かさが身体を通して芯に伝わってくるのです。

一方、我々の日常生活でのスピードに注目してみましょう。
人はそれぞれの「ペース」を持って動いています。
そして、それをお互いになるべく崩さないように
遠慮しあうか、あるいは逆に邪魔をしたりし合いながら
生活しています。

ゆっくりした人はいつまでもゆっくりしていて
周囲の人にも迷惑をかけてしまいがちです。
周囲もたいがいせき立て役に回ります。
また、早い人はどんな時でも早く動きますが、
時にはおっちょこちょいな行動になって失敗を招く元にも
なります。
そんな双方の人たちのコミュニケーションとなると、
なかなかリズムが噛み合わなかったりで、結構、問題も発生します。

でも、少し現実社会を見てみましょう。
特にいまは世界的な不況を通過中です。
そんな時こそ、チャンスをめざとく見つけ、
俊敏に動くことが死活問題にもなってきます。
ここでのんびりと動いていては、チャンスが逃げて
しまうこともあるからです。
でも、かといって素早く動ければ何でもいいというわけ
でもありません。つまり、間違った動きをしていたら、
それなら何もしていなかったあるいはゆっくり動いていた方が良かった!
なんてことさえあるものです。

結局は、八卦掌の練習でも、両方の動きを身につけて
おくことがベストです。

なぜなら、状況は常に動き続けるものですし、
そのときそのときによって、求められるスピードはバラバラです。
そこを見極めるくらいの感性が必要になってきます。
ゆっくりを知っているから、素早さも知っている、
あるいはその逆もあり、というのが理想です。

反対の特性の動きを知ることは、すべてを知ることにつながります。

道教で使用されている陰陽図も、ふたつの対局するエレメントの融合によって、
はじめてひとつの世界が成立する、という哲学を表しています。

緩急の両方の特性を知ることは、さらに言うと、
自分のペースを越えた他人の理解にもつながっていきます。

【写真で振り返る講演会の様子 :ここをクリック】

Photo by Kaz

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